Filed under: SUV, 試乗記, スバル, フェイスリフト

インプレッサの派生モデルとして1997年に登場したフォレスターだったが、いまやスバルを代表するモデルの一つにまで成長した。最低地上高220mmとスバル車の中で最も最低地上高が高くオフロード色の強いクロスオーバーSUVである。
4代目となる現行モデル(SJ型)は2012年の登場だから、早くも3年目となる。この間、急速に進んだのが各種の安全装置だ。各種センサーの進化と電子制御技術を駆使した安全技術が進み、装備しているクルマとそうでないクルマとの格差が広がってきた。


今回のマイナーチェンジでは、その安全装置の充実が図られているのが大きな特徴となっている。
具体的には、前方視界ではADB(アダプティブ・ドライビング・ビーム)を装備。これは対象物を自動認識して配光パターンを切り替えるもの。またハンドル操作に応じて進行方向を照射する機能も盛り込まれている。
側方視界ではSRVD(スバル・リヤビークル・ディテクション)を搭載。死角車両の検知、車線変更支援、後退時支援などの機能を持っている。
車両後方では、アイサイト(ver.3)搭載による後方支援機能を拡大。AT誤後進制御が盛り込まれた。


これら安全機能の充実を図ったうえで、エクステリア及びインテリアデザインに手を加えている。エクステリアではフロントバンパー&グリルのデザイン変更及び、フォグランプのL字型メッキアクセントの追加によってワイド感をアップ。リヤコンビネーションランプもデザイン変更。このほかアルミホイールのデザインも変更している。




インテリアデザインでは、センターパネルピラーやドアグリップに触感の良い表皮を巻き質感を上げるとともに、シルバーフレームとハイグロスブラックのコンビネーション加飾パネルを採用。スポーティ感を演出している。
メーターパネルも変更が加えられ、デザインとともに視認性のアップが図られている。



乗り心地や操縦性の向上のために足回りやボディにも、きちんと手が加えられている。具体的には、フロントストラットとリヤショックアブソーバーの減衰力変更。フロントとリヤコイルスプリングのバネ乗数変更。リヤショックアブソーバー及びスタビライザーの取り付け点変更による作動効率を改善。フロントサスペンションクロスメンバーの剛性最適化。リヤサスペンションロッドガイドブッシュおよびトレーリングブッシュの高硬度化。リヤサスペンションアライメントの最適化が行われている。いつもながら、その微に入り際にわたるチューニングには感心させられる。
このほか、ステアリングギヤ比も、15.5対1から14.0対1に変更するとともにアシスト特性を最適化して、取り回しと操縦安定性の向上が図られている。操縦性の面ではこれに加えDITモデルにアンダーステアを検出するとVDC(≒横滑り防止装置)によって旋回内側の前後輪にブレーキをかけ旋回性をアシストするアクティブ・トルク・ベクタリングを採用。



DITモデルでは、ほかにSI-DRIVE各モードの制御を変更。I、Sモードではシフトアップ感覚を取り入れたオートステップ変速を採用。S#モードは8段ステップ変速をクロスレシオ化している。
さらに、室内の静粛性を高める目的で、シーツ部品の2重シール化、ドアガラスの板厚変更、インパネ先端部のシーラー強化、ホイールエプロン板厚アップ、トランスミッションの原音低減などが行われている。
安全装備の充実化を図り、現在のレベルに合った内容にするとともに、3年経っても色あせない操縦性、快適性の維持を図っている。
Continue reading 【試乗記】スバル「フォレスター」3年分の進化と成長が見られる:斉藤聡
【試乗記】スバル「フォレスター」3年分の進化と成長が見られる:斉藤聡 originally appeared on Autoblog Japan on Fri, 01 Jan 2016 20:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.
Permalink | Email this | Comments