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【試乗記】マツダCX-5、新型車でいきなり雪上試乗!:斎藤聡

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MAZDA CX-5
 発売に先駆けて、CX-5のプロトタイプで雪上を走ることができたので報告しよう。

MAZDA CX-5
 新型車でいきなり雪上・・・だったのだが、それでもCX-5のモデルチェンジは性能の作り込み、完成度の高さが印象的といえるほど明瞭で、深化というに相応しいものだった。一見すると、ビッグマイナーか? と思えるくらい大きな違いは見いだせないのだが、乗ると、ほぼすべてが洗練され、新しくなっている。


 例えばエクステリア。シルエットはほとんど同じに見えるとが、比べると明らかにキレがよく、シャキッとした鮮度がある。じつはフロントピラーを35mm後退させて、フロントアクスル(車軸)とAピラーの位置を適正化。ボディとタ前後タイヤ位置のバランスを整えている。またその結果、ドライバーとフロントウインドウの視野角を広げ視界を良くしている。

MAZDA CX-5
 薄くシャープになったヘッドライトは、12分割されたLEDによって対向車に対して自動で減光を行うアダプティブヘッドライトも採用している。大きく変化しているのだが、量ではなく質というのが新型CX-5のモデルチェンジに共通するテーマである。そんなふうに感じられた。

MAZDA CX-5
 インテリアは、水平基調のデザインが採用されていて、インパネからダッシュボードに続く水平のスッキリした造形とし、センターコンソールはやや幅を持たせ安定感を演出することでタフなSUVらしさも感じさせている。


 運転席に座りステアリングを握ると、独特の落ち着き感というか、安心感がある。しかも、着座したシートは、シート形状がよく、拘束感がないのにホールド性が良く、体が自然に収まる感覚がある。手足を伸ばした先に、正対してステアリングとペダル類がレイアウトされているので手足の位置がスッキリ決まる。マツダではペダルレイアウトが運転のしやすさを作り出すと考えており、CX-5ではペダルレイアウトまで入念にチューニングしたのだという。


 入念なチューニングという意味ではエンジンも同様だ。エンジンバリエーションは従来通り、2.2Lディーゼルターボ、2.5Lガソリン、2Lガソリンが用意されている。

MAZDA CX-5
 2Lには今回手を触れていないが、2.5Lガソリンは、ピストンリングの外周上側のRを大きくし、下側のRを小さくした上下非対象とすることで、ピストンの摺動抵抗を低減。ピストントップの外縁に扶持を作ることで耐ノッキング性を高めている。加えてピストンスカート形状を見直すことで抵抗低減と静粛性を向上させている。

MAZDA CX-5
 2.2Lディーゼルターボでは、アクセルの踏み込み速さに応じて加速の仕方をよりリニアに変化させる「DE精密過給制御」、ピストンピン部に取り付けてディーゼルのガラガラ音を低減する「ナチュラルサウンドスムーサ―」、燃料噴射タイミングを0.1mm秒単位で変化させえることで構造形共振のピークと燃焼加振力の谷を重ねることでお互いの振動を打ち消しノック音(ガラガラ音)を低減するナチュラルサウンド周波数コントロール」を搭載。


 トランスミッションは、ガソリン用には車速やアクセル開度、エンジン回転数などから操作の意図を読み取る新しい変速制御を採用。ディーゼル用にはダンパースプリングのストロークを拡大した低剛性のロックアップダンパーを採用。静粛性の向上とロックアップ領域の拡大を両立している。


 ボディの変更はさらに細かい。
 サスペンションとキャビンの結合を強化するため、板厚2mmのエプロンガセットを新設してフロントサスペンショントップとヒンジピラーを締結。また、カウルメンバーと左右サスペンションハウジング、ダッシュロアの板厚を従来の0.8mmから1.2mmに板厚アップ。左右サイドシルの閉断面化。サイドシル後端でボディ左右をつなぐクロスメンバーへの高剛性発泡充填剤の採用、高張力鋼板採用拡大等々。


(参照:CX-9 SKYACTIV-CHASSIS AWD)
 さらに、サスペンションは、フロントダンパーのピストン径を太くしたり、フロントロアアーム後ろ側ブッシュに液体封入式を採用。また、フロントダンパー内にリバウンドスプリングを採用。ダンパーのピストン径アップは、同じストローク量、同じピストンスピードでバルブを通過するオイル流量が増えるため、ピストン径の小さなダンパーに比べ、見かけ上の減衰力を低くすることができる。これは乗り心地だけでなく、ダンパーの動き出しを滑らかにする効果もある。そして後述するGVC(Gベクタリング・コントロール)のチューニングにも有効だ。
 またパワーステアリングユニットをサブフレームにリジッドマウントしているのも、ダイレクトなステアフィールに大きく役立っている。
 マニアックな言葉が並びわかりにくいかもしれないが、要するに、細部を徹底的にチューニングすることで、本来求めていた理想の性能により近づけているということ。


 さて、だいぶ前口上が長くなってしまったが、今回の試乗の注目点は、GVC(Gベクタリングコントロール)が標準搭載されたCX-5の操縦性と、i-ACTIVE AWDの雪道でのパフォーマンス。ここを中心に見てみたいと思う。

Continue reading 【試乗記】マツダCX-5、新型車でいきなり雪上試乗!:斎藤聡

【試乗記】マツダCX-5、新型車でいきなり雪上試乗!:斎藤聡 originally appeared on Autoblog Japan on Fri, 06 Jan 2017 03:00:00 EST. Please see our terms for use of feeds.

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